人材紹介ビジネスにおいて、成約率を左右するのは「どの企業にアプローチするか」です。
求人を出しているすべての企業が、人材紹介会社を必要としているわけではありません。自社の採用サイトで十分に応募が集まっている企業もあれば、求人広告を「とりあえず」出しているだけの企業もある。そこに片っ端から電話しても、消耗するだけです。
この記事では、求人サイトに掲載されている情報から「本当に人材を必要としていて、エージェントの力を借りたいと思っている企業」を見抜くためのチェックポイントと、効率的にリストを作る方法を紹介します。
人材紹介の営業先探し、こんな悩みはありませんか?
中小規模の人材紹介会社や、独立したばかりのRA(リクルーティングアドバイザー)にとって、企業開拓は最初にして最大のハードルです。
よくある悩みを挙げてみます。
「どの企業にアプローチすべきか、基準がわからない」。求人サイトを開けば何万件もの求人が並んでいます。でも、そのすべてが人材紹介に向いた案件ではない。求人広告で充足できる企業に電話しても「間に合ってます」で終わりです。
「HRogリストやバクリスなどの有料サービスは月額が重い」。求人データを元にしたリスト提供サービスは便利ですが、月額数万円〜十数万円の費用がかかります。立ち上げ期の紹介会社には正直キツい。
「結局、自分でリクナビやdodaを見て回っている」。多くのRAが、求人サイトを手作業で巡回して営業先を探しています。時間はかかるし、見落としも出る。それでも他に方法がないから続けている。
この状況を変えるために必要なのは、「見るべきポイント」を明確にすることです。漫然と求人サイトを眺めるのではなく、特定のシグナルを読み取る目を持つだけで、営業効率は格段に変わります。
「採用に本気の企業」を見抜く5つのチェックポイント
求人サイトに掲載されている情報には、企業の採用に対する「本気度」を示すシグナルが隠れています。このシグナルを見逃さないためのチェックポイントを5つ紹介します。
ポイント1:同じ求人を3ヶ月以上掲載し続けている
求人を長期間掲載している企業は、応募が集まっていない可能性が高いです。広告費をかけ続けているのに採用できていない。つまり、媒体だけでは解決できない採用課題を抱えている。
こうした企業は、人材紹介会社からの提案に対して「ちょうど困っていたんです」と前向きに反応してくれることが多い。掲載開始日や更新日を確認して、3ヶ月以上出し続けている求人を優先的にリストアップしましょう。
ポイント2:複数の求人サイトに同時掲載している
dodaにもリクナビNEXTにもマイナビ転職にも同じ企業の求人がある——これは「予算をかけてでも人を採りたい」という強いシグナルです。
1サイトだけならとりあえずの掲載かもしれませんが、複数サイトに同時掲載するには、それなりの広告費がかかります。それだけ投資しているのに充足できていないなら、エージェントの介入価値は非常に高い。複数サイトを横断的にチェックして、重複掲載企業をマークしておくのが鉄則です。
ポイント3:「急募」「増員」のキーワードがある
求人の募集背景に「急募」「事業拡大に伴う増員」「欠員補充」といった言葉が含まれている場合、採用の緊急度が高い企業です。
特に「急募」は、いますぐ人が必要だという意味。こうした企業は、人材紹介の手数料を払ってでも早く決めたいと考えていることが多い。スピード重視でアプローチすれば、商談化率が高まります。
ポイント4:年収レンジが相場より高めに設定されている
同じ職種・同じエリアの求人と比較して、年収レンジが明らかに高い企業は要チェックです。
これは「年収を上げてでも経験者がほしい」というメッセージ。裏を返せば、通常の条件では応募が来ていないということです。年収を高めに設定してまで採用したい企業は、エージェントを使って母集団を広げたいと考えている可能性が高い。
ポイント5:自社の採用ページが充実していない
企業のコーポレートサイトを見に行って、採用ページが簡素だったり、そもそも採用ページがなかったりする企業は、自社での採用力が弱い証拠です。
自社採用サイトにしっかり投資している企業は、直接応募である程度充足できている。逆に採用ページがほぼない企業は、求人媒体やエージェントに頼らざるを得ない構造になっています。こうした企業は、人材紹介の契約に至りやすい傾向があります。
求人サイトから営業リストを効率的に作る具体的な手順
チェックポイントがわかったところで、次は実際にリストを作るための手順です。
手順1:業種×職種×エリアで対象を絞る
自社が得意とする業界や職種に絞って検索することが第一歩です。「IT×エンジニア×東京」「医療×看護師×大阪」のように、紹介実績が出やすい領域に集中しましょう。最初から全業種を網羅しようとすると、リストは膨れ上がるのに成約率は下がります。
手順2:企業名・担当部署・連絡先をリスト化する
求人サイトの掲載情報から、企業名・所在地・電話番号をエクセルに転記していきます。dodaの求人企業情報やリクナビNEXTの掲載企業情報からは、設立年や従業員数、資本金まで取得できるので、企業規模の把握にも役立ちます。
手順3:掲載期間と掲載サイト数をメモする
前述のチェックポイントで重要な「どのくらいの期間掲載しているか」「何サイトに掲載しているか」を、リストの備考欄に記録しておきます。この情報があるだけで、テレアポ時の切り出し方が変わります。
「3ヶ月ほど求人を出されているようですが、ご状況はいかがでしょうか」という一言は、「御社の状況をちゃんと見ています」というメッセージになり、受付突破の確率を上げてくれます。
手順4:定期的に更新して「新着」を把握する
求人サイトの情報は日々変わります。先週なかった求人が今週出ている。それは、その企業が「今まさに人を探し始めた」タイミングです。このタイミングを逃さずアプローチできるかどうかが、人材紹介の営業において決定的な差になります。
エン転職やマイナビ転職なども含め、複数サイトを定期的にチェックする仕組みを作っておくと、新規掲載企業を漏れなくキャッチできます。
営業リストの「鮮度」が人材紹介の成約率を左右する理由
人材紹介の世界では、リストの鮮度がそのまま成約率に直結します。
理由はシンプルです。求人ニーズは時間とともに変化するからです。今日「営業職を2名採用したい」と考えている企業でも、1ヶ月後にはポジションがクローズしているかもしれない。あるいは、すでに他のエージェントが候補者を紹介して選考が進んでいるかもしれない。
つまり、1ヶ月前に作ったリストは、もう「古いリスト」なのです。
特に人材紹介業界は、同じ企業に対して複数のエージェントが営業をかけています。先にアプローチしたエージェントが独占契約を獲得してしまえば、後から連絡しても入り込む余地はありません。
だからこそ、「新しく求人を出した企業」を最速でキャッチすることが重要になります。新着掲載企業への営業は受付突破率が4倍高いというデータが示す通り、競合がまだ接触していない企業にいち早くアプローチできれば、商談の成立確率は大きく跳ね上がります。
手作業で毎日求人サイトを巡回するのも一つの方法ですが、扱うサイト数や対象企業が増えてくると限界があります。そうした場合は、前回の収集データと比較して新規掲載企業だけを抽出できる差分モードのような仕組みを導入すると、リストの鮮度を仕組みとして維持できるようになります。
まとめ
人材紹介会社の企業開拓は、「数を打てば当たる」時代から「狙いを定めて打つ」時代に変わっています。
求人サイトの情報をただ眺めるのではなく、長期掲載・複数サイト掲載・急募・高年収・自社採用ページの薄さという5つのシグナルを読み取ることで、アプローチすべき企業は自然と絞り込まれます。
そしてリストの鮮度を保つこと。新しく求人を出した企業ほど、エージェントの介入価値が高く、競合との接触が少ない。ここを押さえるだけで、同じ架電数でもアポ率はまったく違ってきます。
まずは自社の得意領域で、今日新しく掲載された求人を5件チェックするところから始めてみてください。
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