士業の営業リストは名簿で取れる項目が違う|弁護士・弁理士・社労士・税理士の電話・FAX・メール・HPを実測比較

士業に営業したいとき、最初に決めるのは「どの資格の、どの名簿から取るか」です。弁護士・弁理士・社労士・税理士は、名簿を公開している団体がそれぞれ別で、載っている項目も、1行が人か事務所かも違います。電話がほぼ全件に載る名簿、FAXが取れる名簿、メールとホームページが載る名簿と、名簿ごとに使い道が分かれます。

この記事では、IZANAMI の収集対応サイトになっている4つの名簿を、電話・FAX・メール・ホームページ・件数で並べて比べます。4つは、日本弁護士連合会の「ひまわりサーチ」、日本弁理士会の「弁理士ナビ」、東京都・大阪府の社労士会の会員検索、中小企業庁の「認定経営革新等支援機関検索システム」です。税理士は、最後の認定支援機関の名簿から、種別で絞って取ります。各名簿の操作手順は個別の記事にまとめてあるので、ここでは「どの名簿から始めるか」を決める比較に絞ります。

結論を3行で

・電話で営業するなら、弁護士(44/44)、東京の社労士(40/40)、認定支援機関(30/30)が全件。FAXは弁護士43/44、認定支援機関21/30、弁理士20/30

・メールは、東京の社労士のプロフィール登録者(確認した80人中76人)、認定支援機関(12/30)、弁護士(9/44)で取れる。ほかの行はホームページからデータ補完で探す

・商材で選ぶなら、リーガルテックは弁護士の重点取扱業務、労務ソフトは社労士の対応可能業務、知財サービスは弁理士の取扱分野、会計・補助金は認定支援機関の種別で絞る

士業の営業リストは、資格ごとの公式名簿から作ります。実測では、電話は弁護士44/44・東京の社労士40/40・認定支援機関30/30、FAXは弁護士43/44でした。メールは東京の社労士のプロフィール登録者と認定支援機関で取れ、足りない行はホームページからデータ補完で探します。

士業の営業リストは、名簿によって件数も取れる項目も違う

士業の営業リストは、名簿によって件数も取れる項目も違う

「士業」とひとまとめに探すと、市販の名簿や出品が多く出てきます。ただ、営業リストは、元になる名簿のつくりで使い道が決まります。弁護士は弁護士会ごとの検索、弁理士は日本弁理士会の公式名簿、社労士は都道府県の社労士会ごとの会員検索と、運営元も画面も別です。税理士・公認会計士・中小企業診断士などは、国が認定した支援者として載る認定支援機関の名簿から取ります。

まず、4つの名簿の基本を表にします。件数の数え方(1行が何を指すか)が違うので、件数だけで名簿の大きさは比べられません。

対象名簿運営元1行の単位件数(数えた月)絞り込みに使える項目
弁護士ひまわりサーチ日本弁護士連合会(弁護士会ごと)弁護士1人東京・虎ノ門で82名(65事務所)。1回の一覧は200名まで(2026年10月)事務所所在地、取扱業務、重点取扱業務
弁理士弁理士ナビ日本弁理士会弁理士×事務所東京都7,938行、福岡県210行、岡山県50行(2026年9月)都道府県、取扱分野、就業形態
社労士社労士会の会員検索東京都・大阪府の社労士会会員1人東京会5,903件、大阪会794件(2026年10月)対応可能業務、区市町村、事業規模
税理士・公認会計士・中小企業診断士など認定経営革新等支援機関検索中小企業庁支援機関1件鳥取県128件(2026年10月)。東京都×「新宿」で626件(2026年9月)。1回の検索は1,000件まで種別、相談可能内容、支援可能業種

弁護士は1行が1人なので、同じ事務所に複数の弁護士がいると事務所名が重複します。虎ノ門の82名は、事務所名で数えると65事務所でした。弁理士も「弁理士×事務所」で、主たる事務所と従たる事務所の両方に登録している弁理士は2行出ます。事務所に1通だけ送るリストが欲しいときは、収集したCSVを事務所名と住所で重複除去します。

弁護士・弁理士・社労士・認定支援機関の名簿を項目別に比べた表

弁護士・弁理士・社労士・認定支援機関の名簿を項目別に比べた表

下の表は、各名簿の詳細ページや一覧を実際に開いて、項目が載っていた件数を数えた結果です。分母(確認した件数)は名簿ごとに違うので、「載っていた件数/確認した件数」のまま書いています。「項目なし」は、その画面に項目自体がないことを指します。

名簿(確認した件数・数えた月)電話FAXメールホームページ氏名・代表者絞り込み用の列
弁護士:ひまわりサーチ(13都道府県の44名・2026年10月)44/4443/449/4424/44弁護士名・登録番号 44/44取扱業務 44/44、重点取扱業務 36/44
弁理士:弁理士検索(福岡県・岡山県の30件・2026年9月)27/3020/30項目なし項目なし氏名・登録番号 30/30就業形態 30/30、取扱分野 16/30
弁理士:事務所検索(福岡県の30件・2026年9月)25/3018/301/303/30事務所名 30/30出張可能地域・専門分野などは2〜3/30
社労士:東京会(一覧40件・2026年10月)40/400/40プロフィール登録者80人中76人プロフィール登録者80人中74人氏名・登録番号 40/40対応可能業務・業種・事業規模(プロフィール登録者)
社労士:大阪会(一覧794件・2026年10月)287/794項目なし項目なしURL 423/794氏名・会員番号(一覧の項目)資格・認証、対応可能分野(2026年9月の詳細35件で26/35・25/35前後)
認定支援機関(鳥取県の30件・2026年10月)30/3021/3012/3012/30名称 30/30(代表者名の欄はない)種別 30/30、相談可能内容 30/30

電話は、弁護士・東京の社労士・認定支援機関が全件

電話番号が全件載っていたのは、弁護士44/44、東京会の社労士40/40、認定支援機関30/30です。弁理士は、弁理士検索で27/30、事務所検索で25/30でした。電話がない弁理士は、企業に勤務していて事務所の電話がない人です。大阪会の社労士は、一覧に電話を載せている会員が794件中287件(36%)で、電話営業ではこの287件から始めます。

FAXは、弁護士と認定支援機関、弁理士で取れる

FAXは、弁護士が43/44、認定支援機関が21/30、弁理士が弁理士検索で20/30、事務所検索で18/30でした。東京会の社労士は詳細ページにFAXの欄がありますが、確認した40人には入っていませんでした。大阪会にはFAXの項目がありません。FAXで案内を送る商材なら、弁護士と認定支援機関から始めると件数を確保できます。

メールは、東京の社労士のプロフィール登録者と認定支援機関で取れる

東京会の社労士は、会員5,903件のうち437人が詳細プロフィールを載せています(2026年10月)。そのうち80人の詳細ページを開くと、メールアドレスが76人、ホームページが74人に載っていました。労務・社労士向けにメールで案内したいときは、このプロフィール登録者から集めます。

ほかの名簿では、認定支援機関が12/30(40%)、弁護士が9/44(20%)でした。弁理士は、弁理士検索に項目がなく、事務所検索で1/30です。メールが載っていない行は、ホームページから問い合わせ先を探して埋めます(補い方は後の章で説明します)。

ホームページは、弁護士と大阪会の社労士で半数以上

ホームページ(URL)が載っていたのは、弁護士が24/44(55%)、大阪会の社労士が794件中423件(53%)、認定支援機関が12/30(40%)です。東京会のプロフィール登録者は80人中74人でした。弁理士の事務所検索は3/30で、弁理士検索には項目がありません。ホームページがわかれば、そこから問い合わせフォームやメールアドレスを探せます。

絞り込み用の列は、弁護士と認定支援機関が細かい

弁護士は取扱業務が44/44で、1人あたりの中央値は27項目です。取扱業務の数が多いので、絞り込みには重点取扱業務(36/44)を使います。44名のうち、重点取扱業務に「会社法一般」を挙げた弁護士は14名で、取扱業務まで広げると29名でした。認定支援機関は、種別と相談可能内容が30件すべてに載っています。弁理士は「就業形態」で、特許事務所経営・弁理士法人経営・企業勤務を分けられ、開業している事務所だけに絞れます。

電話・FAX・メール・フォームのどれで営業するかで、始める名簿を選ぶ

電話・FAX・メール・フォームのどれで営業するかで、始める名簿を選ぶ

先に営業手段を決めて、その手段に必要な項目が全件近く載っている名簿から始めると、取れなかった行の穴埋めが少なくて済みます。

営業手段始める名簿根拠となる実測あわせて使う方法
電話(テレアポ)弁護士、東京会の社労士、認定支援機関44/44、40/40、30/30弁理士は弁理士検索で27/30。大阪会の社労士は電話を載せた287件から
FAX弁護士、認定支援機関、弁理士43/44、21/30、20/30社労士は電話・メールで当たる
メール東京会の社労士(プロフィール登録者)、認定支援機関、弁護士80人中76人、12/30、9/44メールのない行はホームページからデータ補完
問い合わせフォーム弁護士、大阪会の社労士(ホームページがある行)24/44、423/794ホームページを取ってからデータ補完でフォームのURLを探す
郵送(DM)4つとも住所は弁護士44/44、弁理士30/30、東京会の社労士40/40、認定支援機関30/30大阪会の社労士は住所を載せた346件から

商材別に、どの資格の名簿から始めるか

手段のあとは、商材との相性で資格を選びます。同じ士業でも、顧客の相談内容が違うので、合う商材が分かれます。

  • リーガルテック・契約書管理・法律書籍:弁護士。重点取扱業務の「会社法一般」「契約法・商取引」で絞る
  • 就業規則・勤怠・給与計算などの労務ソフト、助成金:社労士。東京会は対応可能業務・区市町村で絞り、大阪会は対応可能分野の列で絞る。特定社労士・電子申請対応可などの資格・認証の列も使える
  • 翻訳・調査・知財管理のシステム:弁理士。取扱分野の列と就業形態で、開業している事務所だけに絞る
  • 会計ソフト・クラウド会計・補助金の提携:税理士・公認会計士・中小企業診断士。認定支援機関の種別で「税理士」「公認会計士」「中小企業診断士」に分けて集める
  • 事務所の移転・内装・複合機・Web制作・採用支援:どの名簿でも使える。事務所所在地で区や町名まで絞り、訪問や電話の担当エリアに合わせて集める

認定支援機関は、補助金の申請支援や経営改善計画づくりで中小企業の顧問をしている士業・コンサル・金融機関が載る名簿です。顧問先を多く持つ事務所に提案したい商材(会計・労務・保険・融資の紹介など)に向いています。税理士の事務所だけに絞りたいときは、種別で「税理士」を選んで検索します。税理士事務所への営業の進め方は、税理士事務所への営業の基本に書いています。

士業の名簿にある注意書きと、営業リストとしての使い方

士業の名簿にある注意書きと、営業リストとしての使い方

士業の名簿は、依頼者が弁護士や社労士を探すために公開されています。営業の宛先として使う前に、各名簿の注意書きを自分の目で読んでおきます。実測の際に確認した内容は次のとおりです。

名簿注意書き・条件の内容集めるときの進め方
ひまわりサーチ弁護士会ごとの利用条件の画面で、読んだうえで「同意する」を押して進む。日弁連の「サイトのご利用について」は、短い時間に大量にアクセスしてシステムに負担をかける使い方を控えるよう定めている。掲載は弁護士の任意登録利用条件は担当者が自分で読んで同意する。事務所所在地を区や町名まで絞り、エリアを分けて少しずつ集める
弁理士ナビ「弁理士に事務を依頼しようとする者のための情報。目的外利用はご遠慮ください」という注意書きがある。複製・転載を禁じる文言ではない注意書きを読んだうえで、自社の営業に使うかどうかを判断する
社労士会の会員検索東京会・大阪会とも、掲載を希望した会員だけが載る。東京会の一覧は、氏名・事務所名・所在地・電話を社労士会の登録内容から、それ以外を本人の申告から載せている掲載を希望した会員のリストとして使う
認定経営革新等支援機関検索公共データ利用規則(第1.0版)で公開されており、出典を書けば営利目的でも使える引用や公開資料に使うときは、出典として「認定経営革新等支援機関検索システム(中小企業庁)」を書く

どの名簿でも共通して守りたいのは、営業お断りの記載がある事務所を除外することと、1回に大量のアクセスをかけないことです。IZANAMI には、営業お断りの記載を検出する機能とブロック防止の機能があります。

取れなかった項目は、データ補完とホームページで埋める

取れなかった項目は、データ補完とホームページで埋める

4つの名簿に共通して取りやすいのは、事務所名・住所・電話・登録番号です。メール・ホームページ・フォームのURLは名簿によって差があります。メールやフォームで営業する場合は、次の順番で埋めます。

  1. 名簿から事務所名・住所・電話を取る:弁護士・弁理士・東京会の社労士・認定支援機関は、この3つがほぼ全件そろう
  2. ホームページが空の行は、事務所名と住所でデータ補完をかける:弁護士の44名では、ホームページが24名、メールが9名でした。残りの行は、補完でホームページを探します
  3. ホームページから問い合わせ先を探す:メールアドレスが載っていなくても、問い合わせフォームのURLが見つかった分は、フォーム営業に使えます
  4. 事務所単位に重複除去する:弁護士と弁理士は1行が人単位なので、事務所名と住所で重複を消します(虎ノ門の82名は65事務所)

データ補完の使い方はデータ補完機能のページ、士業以外も含めた公的名簿の比較は公的名簿の横断比較の記事にまとめています。

名簿ごとに、何を補えばよいか

  • 弁護士:電話・FAXは名簿のまま使える。メール9/44、ホームページ24/44なので、メール営業をするときはホームページ経由で補う
  • 弁理士:氏名・事務所名・住所・登録番号は30/30。メールとホームページは弁理士検索に項目がないので、事務所名と住所から補完する
  • 社労士:東京会は住所・電話が40/40で、電話・DMはそのまま使える。メールはプロフィール登録者の437人から取り、ほかの会員はホームページ経由で補う。大阪会は電話を載せた287件、URLを載せた423件をそれぞれ電話・フォームに使い、残りは事務所名と氏名で補完する
  • 認定支援機関:電話30/30、FAX21/30、メール12/30、URL12/30。メールとURLは名称と住所からのデータ補完で埋める

士業の営業リストをIZANAMIで作る費用と手順

士業の営業リストをIZANAMIで作る費用と手順

上の4つの名簿は、IZANAMIの収集対応サイトです。名簿ごとの手順は次のとおりです。

  1. 名簿のサイトをChromeで開き、地域・都道府県・種別などの条件を選んで検索する(ひまわりサーチは、弁護士会を選んで利用条件に同意し、200名以下に絞って一覧を出す)
  2. 一覧が表示された状態で、IZANAMI の「開始」を押す
  3. 次ページへの移動と詳細ページの確認は、IZANAMI が自動で行う
  4. CSVが出力されたら、事務所名と住所で重複除去して、足りない項目をデータ補完で埋める

料金は料金プランのとおり、月額7,800円・初期費用4,400円(12ヵ月契約)で、収集件数に上限はありません。先に試したい場合は、2日間の無料版があり、クレジットカードは要らず、インストールのサポートも付きます。弁護士なら虎ノ門のように、狙うエリアで何名取れるかを無料版で確かめてから決められます。

まとめると、士業の営業リストは「どの資格か」より先に、「電話・FAX・メール・フォームのどれで営業するか」で名簿を選びます。電話は弁護士・東京の社労士・認定支援機関、FAXは弁護士・認定支援機関・弁理士、メールは東京の社労士のプロフィール登録者・認定支援機関・弁護士から始めます。載っていない項目は、ホームページ経由のデータ補完で埋めます。

士業の営業リストについてよくある質問

Q1. 士業の営業リストは、どこから作れますか?

弁護士はひまわりサーチ、弁理士は弁理士ナビ、社労士は東京都・大阪府の社労士会の会員検索、税理士・公認会計士・中小企業診断士などは認定経営革新等支援機関検索から作れます。名簿ごとに、実測した件数と取れる項目は本文の表のとおりです。

Q2. 税理士の営業リストは作れますか?

作れます。認定経営革新等支援機関検索で、種別を「税理士」に絞って検索します。鳥取県の30件の実測で、名称・種別・住所・電話は30/30、FAXは21/30、メールとURLは12/30でした。

Q3. メールアドレスが取れる名簿はありますか?

あります。東京会の社労士は、詳細プロフィールを載せた437人のうち、確認した80人中76人にメールアドレスがありました。認定支援機関は12/30、弁護士は9/44です。メールが載っていない行は、ホームページからデータ補完で探します。

Q4. 全国の社労士を、一度に集められますか?

社労士の会員検索は都道府県の社労士会ごとに別のサイトなので、会ごとに集めます。IZANAMI は東京会(5,903件)と大阪会(794件)に対応しています。全国の士業に広げる場合は、全国の都道府県が同じ形式で載る認定支援機関の名簿と組み合わせます。

Q5. 士業の営業リストを、無料で作れますか?

名簿は無料で見られますが、手作業だと1件ずつ詳細を開いて転記することになります。東京会の社労士は一覧だけで296ページ(1ページ20件)あります。IZANAMI の無料版は、2日間・収集件数無制限で試せるので、狙うエリアの件数と項目を確かめてから有料に切り替えられます。

Q6. 事務所単位のリストにするには、どうすればよいですか?

弁護士と弁理士は1行が人単位なので、収集したCSVを事務所名と住所で重複除去します。弁護士の虎ノ門では、82名が65事務所になりました。

調査条件:社労士(東京会の件数5,903件、一覧40件、プロフィール登録者437人のうち80人の詳細ページ。大阪会の一覧794件の全件)と認定支援機関(鳥取県の一覧128件から等間隔に選んだ30件の詳細ページ)は2026年10月17日に数えました。弁護士(ひまわりサーチ)は2026年10月10日時点で、東京の弁護士会の虎ノ門の検索結果(82名)と、全国の弁護士会から選んだ計44名(13都道府県)の詳細ページを確認したものです。弁理士と、認定支援機関の東京都×新宿の件数、大阪会の資格・認証の列は、2026年9月18日時点の実測です。掲載内容は各登録者が更新するため、件数・項目は変わります。出典:ひまわりサーチ(日本弁護士連合会)、弁理士ナビ(日本弁理士会)、東京都社会保険労務士会「社会保険労務士を探す」、大阪府社会保険労務士会「社労士を探す」、認定経営革新等支援機関検索システム(中小企業庁)。

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