ネットショップの運営者は、物流・梱包資材・決済・広告運用・商品撮影・運営代行・在庫管理システムなど、実に多くのサービスを必要としています。つまりECモールの出店者リストは、こうした商材を扱うBtoB営業にとって宝の山です。
とはいえ「楽天・Yahoo!ショッピング・Amazon・au PAYマーケット、どのモールから攻めるべきか」「出店者の連絡先はどうやって集めるのか」が分からず、手を付けられていない方も多いはず。この記事では、4大モールの特徴比較から出店者リストの作り方、新規出店者を狙う戦略までを一気に解説します。
結論を3行で
1. ECモール出店者は「事業実態が明確で、販促・物流・代行への投資意欲が高い」優良な営業先です。
2. モールごとに出店者の層が違います。商材に合わせて楽天・Yahoo・Amazon・au PAYを使い分けるのが正解です。
3. 出店者情報は各店舗ページから収集できますが、手作業は非現実的。ツールでの自動収集が基本になります。
ECモール出店者への営業は、モールの店舗ページに公開されている会社名・住所・連絡先を集めてリスト化することから始まります。楽天は投資意欲の高い本格派、Yahoo!ショッピングは出店無料で幅広い層、Amazonは特商法表記から法人情報を取得しやすく、au PAYマーケットは競合営業が少なめ——と特徴が異なるため、自社の商材に合うモールから優先的に攻めるのが効率的です。
なぜECモール出店者は営業先として優良なのか
ECモールの出店者には、BtoB営業のターゲットとして見逃せない特徴が3つあります。
1つ目は、事業実態が明確なこと。モールの出店には審査があり、店舗ページには会社名・住所・責任者名などが表示されています。実在が確認できる分、架空・休眠企業に当たる無駄打ちが起きにくいのです。
2つ目は、投資意欲が読めること。モールに出店している時点で、月額出店料や販売手数料を払ってでも売上を伸ばしたい企業だと分かります。売上を伸ばすための広告・ページ制作・撮影、注文をさばくための物流・梱包・在庫管理と、ニーズが具体的に想像できます。
3つ目は、悩みが共通していること。「レビューを増やしたい」「送料を下げたい」「発送が追いつかない」——EC運営者の課題はモールを問わず似ています。1つの提案トークが横展開しやすく、営業効率が高いのです。
4大ECモール比較|出店者の特徴と狙い方
主要4モールの出店者層と、営業先としての特徴をまとめました。
| モール | 出店者の特徴 | 取得しやすい情報 | 向いている商材 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | 出店料が高く本格運営の中堅企業が中心。投資意欲高 | 会社概要ページに会社名・住所・電話 | 物流・広告運用・ページ制作・コンサル |
| Yahoo!ショッピング | 出店無料のため小規模〜中堅まで幅広い | ストア情報に会社名・住所 | 低単価ツール・決済・梱包資材 |
| Amazon | 個人事業主〜メーカーまで多様。マーケット最大級 | 特定商取引法の表示に事業者名・住所・電話 | FBA関連・在庫管理・輸出入支援 |
| au PAYマーケット | 出店数が比較的少なく、競合の営業も少なめ | 店舗情報ページ | 先行アプローチ全般 |
どのモールも、店舗ページや特定商取引法の表示ページに事業者情報が公開されています。詳しい収集手順はモール別の解説記事をご覧ください。
楽天市場の出店者を狙う
出店コストが高い分、「本気の事業者」が集まっているのが楽天です。会社概要ページから会社名・住所・電話番号を取得できます。具体的な手順は楽天市場に掲載の企業・店舗情報を収集し、新規開拓リストを作成する方法で解説しています。
Yahoo!ショッピングの出店者を狙う
出店無料のため店舗数が多く、幅広い規模の事業者にアプローチできます。収集方法はヤフーショッピング掲載の企業・店舗情報から新規開拓リストを作成する方法をご覧ください。
Amazon出品者を狙う
Amazonでは各出品者の「特定商取引法に基づく表記」ページに事業者名・住所・電話番号が公開されており、法人情報を取得しやすいのが特徴です。手順はAmazon出品者から営業リストを作成する方法で詳しく解説しています。
au PAYマーケットの出店者を狙う
4モールの中では店舗数が少なめですが、その分、他社からの営業攻勢も少なく、話を聞いてもらいやすい狙い目です。au PAYマーケット出店企業の営業リスト作成方法にまとめています。
EC出店者リストの作り方3ステップ
ステップ1:ターゲットのモールとカテゴリを決める
自社の商材が刺さる出店者像から逆算します。たとえば物流サービスなら発送量の多い食品・日用品カテゴリ、撮影サービスならアパレル・雑貨、といった具合です。
ステップ2:店舗情報を収集する
各店舗の会社概要ページや特商法ページから、会社名・住所・電話番号を集めます。ただし手作業では1店舗あたり数分かかり、数千店舗規模では現実的ではありません。営業リスト作成ツール「IZANAMI」なら、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・au PAYマーケットの4モールすべてに対応しており、カテゴリやキーワードを指定するだけで出店者情報を自動収集し、CSVで出力できます。月額7,800円で収集件数は無制限です(料金プラン)。
ステップ3:重複を整理してアプローチする
複数モールに出店している事業者は重複して収集されるため、会社名・電話番号で重複削除してからアプローチします。電話・メール・問い合わせフォームの多チャネルで接触すると、接触率が上がります。展示会に頼らないEC事業者への具体的なアプローチ方法は楽天・Yahoo!出店者にBtoB営業する方法も参考になります。
新規出店者を狙う「差分戦略」で反応率を上げる
EC出店者営業でとくに効くのが、新しくモールに出店したばかりの店舗を狙う戦略です。
新規出店者は、物流も広告も撮影も「これから整える」段階にあり、サービス導入のニーズが最も高いタイミングです。しかも他社の営業がまだ到達していないため、「またその営業か」と言われる心配もありません。
問題は「新規出店者をどう見つけるか」ですが、差分モードを使えば、前回の収集結果と比較して新しく掲載された店舗だけを自動抽出できます。月に一度差分収集を回すだけで、「今月モールに現れたばかりのフレッシュな見込み客リスト」が手に入る仕組みです。
よくある質問
Q1. ECモール出店者の連絡先は合法的に入手できますか?
各モールの店舗ページや特定商取引法の表示ページに公開されている事業者情報を収集すること自体は、一般的に行われている方法です。ただし利用目的には配慮し、営業を拒否された相手への再アプローチは避けましょう。
Q2. どのモールから営業を始めるべきですか?
商材によります。投資意欲の高い中堅企業を狙うなら楽天、幅広くリーチしたいならYahoo!ショッピング、法人情報を確実に取りたいならAmazon、競合の少なさを重視するならau PAYマーケットがおすすめです。
Q3. 出店者リストは何件くらい集められますか?
モールとカテゴリによりますが、4モール合計では数万店舗規模の情報が公開されています。ツールで自動収集すれば、カテゴリを絞っても数千件単位のリストを作れます。
Q4. メールアドレスが取れない出店者にはどうアプローチしますか?
店舗の問い合わせフォームや、会社概要に記載の電話番号を使います。フォームURLも収集できるツールを使えば、メール・電話・フォームの3チャネルで取りこぼしを防げます。
Q5. 複数モールに出店している企業の重複はどう処理しますか?
会社名または電話番号を基準に重複削除します。むしろ「複数モールに出店している=EC投資に積極的な企業」というシグナルなので、優先アプローチ先としてマークするのがおすすめです。
まとめ
ECモール出店者は、事業実態が明確で投資意欲が高く、悩みが共通しているため、BtoB営業のターゲットとして非常に優良です。楽天・Yahoo!ショッピング・Amazon・au PAYマーケットの4モールは出店者層が異なるので、自社の商材に合うモールから優先的に攻めましょう。リスト収集は手作業では追いつかないため自動収集ツールで効率化し、差分戦略で新規出店者をいち早く押さえる——この流れが、EC事業者向け営業の勝ちパターンです。
