営業リストを買ったのに、電話がつながらない。同じ会社に何度もかけてしまう。依頼した業種と違う会社が混ざっている。こうした問題は、リストが届いた日に確かめれば、使い始める前に見つけられます。
この記事は、すでに営業リストを買った人、またはこれから届く人に向けて、使えなくなる原因と、届いたその日にできる確認の手順をまとめたものです。どこで買うか、いくらかかるかを知りたい場合は、営業リスト購入の相場と選び方を先に読んでください。
この記事の要点
1. 買った営業リストが使えない原因は、古い連絡先・重複・業種のずれ・空欄・営業お断り先の混在の5つに分けられます。
2. 全件を調べなくても、リストの上・中・下から同じ件数を抜き取って確かめれば、状態が分かります。
3. 確認の結果によって、そのまま使う、重複を消して使う、業者に連絡する、のどれかを選びます。基準は届く前に決めておきます。
買った営業リストが使えなくなる5つの原因

買った営業リストが使えない理由は、次の5つのどれか、または複数が重なっていることがほとんどです。原因によって、確かめる方法と業者への連絡の内容が変わります。
| 原因 | リストの中で起きていること | 気づく場面 |
|---|---|---|
| 1. 連絡先が古い | 移転・廃業・番号変更が反映されていない | 架電して「現在使われておりません」と流れる |
| 2. 同じ会社が複数行ある | 本店と支店、社名の表記違いが別の行になっている | 同じ会社に続けて電話やメールを送る |
| 3. 業種や規模がずれている | 業者ごとに業種の分け方が違う | 通話で「うちは対象外です」と言われる |
| 4. 欲しい項目が空欄 | メールアドレスやフォームURLの列はあるが、入っている行が少ない | 送付の段階で宛先が足りず、手作業で調べ直す |
| 5. 営業お断りの会社が混ざる | 自社の過去の断り記録がリストに反映されない | 断られた会社に再び連絡してしまう |
連絡先が古くなる理由
リスト業者は、データを集めてから整えて販売するまでに期間があります。その間に会社が移転したり、電話番号を変えたり、事業をやめたりすると、リストの内容と実際が合わなくなります。納品日が新しくても、元のデータを集めた日が古ければ同じことが起きます。購入前に、データを集めた日を業者に聞いておくと、届いた後の確認がしやすくなります。
重複と業種のずれが起きる理由
同じ会社が複数行になるのは、本店と支店、旧社名と新社名、「株式会社」の前後の違いなどを、別の会社として並べているためです。業種のずれは、業者が使う業種の分類と、自社が考えている業種の分け方が違うために起きます。「製造業」と頼んでも、卸売や修理を行う会社が含まれることがあります。
同じ条件で営業リストを買う会社は他にもあり、似た一覧が複数の会社に届くことがあります。そのため、リストの会社には他社からもすでに連絡が届いている場合があります。他社への配布状況は確認できないので、連絡の内容と、どの会社から先に連絡するかを自社で工夫する必要があります。
届いたその日に確かめる5つの手順

確認は全件で行う必要はありません。ただし、一覧の先頭だけを見ると、並び順の影響で全体の状態とずれることがあります。リスト全体を上・中・下の3つに分け、それぞれから同じ件数を無作為に選んで確かめます。
手順1:見積りの内容と届いた CSV を照合する
見積りまたは契約書に書かれた件数・列名・絞り込み条件(地域、業種)を、届いた CSV と並べて見ます。件数が違う、頼んだ列がない、地域が条件に入っていない、といったずれは、この段階で分かります。ずれがあればその場で業者に連絡します。納品物が見積りと違うことは、見積りと並べるだけで分かるので、業者に説明する手間がかかりません。
手順2:重複を数える
電話番号の列で重複を数えます。Excel なら、電話番号の列を選んで「データ」の「重複の削除」を実行すると、削除された件数が表示されます。実行する前にファイルを別名で保存しておくと、元の件数に戻せます。電話番号が同じ行は、同じ会社または同じ窓口である可能性が高く、社名と住所の列も合わせて見ると、本店と支店の違いか、表記違いの重複かが分かります。
手順3:列ごとの空欄を数える
営業の手段に使う列について、空欄の件数を数えます。電話営業なら電話番号、メール営業ならメールアドレス、フォーム営業ならフォームURLの列です。Excel では、列全体に =COUNTBLANK(範囲) を入力すると空欄の数が出ます。空欄が多い列は、その手段では使えない行が多いことを意味します。見積りの時点でその列の埋まり具合を確かめておくと、この問題は防げます。
手順4:抜き取った会社を公開情報と照合する
上・中・下の各区間から、まず10件から20件を選びます。選んだ会社について、次の3つを確かめます。
- 社名と所在地が、国税庁の法人番号公表サイトの登録と一致するか
- 会社の公式サイトが今も開き、電話番号がリストと一致するか
- 営業時間内に1回かけて、つながるか
結果は、区間ごとに「一致した件数」「一致しなかった件数」を記録します。上・中・下で結果が大きく違う場合は、並び順に何らかの偏りがあるため、業者に並び順の決め方を聞く材料になります。
手順5:業種が依頼どおりかを確かめる
手順4で選んだ会社の公式サイトを見て、依頼した業種に当てはまるかを確認します。当てはまらない会社の割合が高い場合は、業者がどの分類で業種を決めたかを聞き、自社が狙う業種の言葉と合わせて抽出し直してもらいます。
5つの手順の記録は、次のような表にまとめると、業者に連絡するときにそのまま使えます。
| 確認項目 | 数え方 | 記録する内容 |
|---|---|---|
| 件数・列の照合 | 見積りと CSV を並べる | 見積りの件数/届いた件数/足りない列 |
| 重複 | 電話番号の重複を削除して差を見る | 削除前の件数/削除後の件数 |
| 空欄 | 使う列の空欄を数える | 列名/空欄の件数 |
| 連絡先の一致 | 抜き取り件数のうち一致した数 | 上・中・下それぞれの一致数 |
| 業種のずれ | 抜き取り件数のうち当てはまらない数 | 該当しない会社名 |
確認結果の読み方|使う・業者に連絡する・抽出し直す

確認の結果をどう判断するかは、リストが届く前に決めておきます。結果を見てから基準を決めると、すでに払った金額に判断が引きずられるためです。基準は、1件にかけられる架電の時間と、営業先1件あたりの売上見込みで変わるので、自社で決めます。たとえば「抜き取り20件のうち、電話番号が一致しない会社が何件を超えたら業者に連絡するか」を、事前に数字で書いておきます。
| 確認で分かったこと | 次にすること |
|---|---|
| 重複だけが見つかった | 重複を削除し、削除後の件数で使い始める |
| 連絡先が一致しない会社が基準より多い | 手順4の記録を添えて、業者に交換や返金を相談する。条件は契約書や見積りで先に確認する |
| 業種が当てはまらない会社が多い | 業者に業種の分類を聞き、抽出条件を変えて再抽出を依頼する |
| 使う列の空欄が多い | その列が必要な手段は別の方法で補い、残りの手段から使い始める |
| 見積りと件数や列が違う | 納品物が見積りと違うことを、そのまま業者に伝える |
業者に連絡するときは、確認の日付、抜き取りの件数、一致しなかった会社名を表にして添えます。こうすると、業者側も内容を調べやすくなり、交換や返金の可否を判断しやすくなります。返金や交換の条件は購入時の契約書または見積りに書かれているので、連絡する前に読んでおきます。
電話がつながらない原因は、リストの古さ以外にも、受付の対応や時間帯などがあります。テレアポで電話がつながらない原因では、原因の見分け方を整理しています。
買うか、自分で集めるか|用途で選ぶ

確認の結果を踏まえて、次回からの集め方を考える場合は、使う回数・必要な情報の新しさ・欲しい項目の3つで選びます。
| 状況 | 向いている方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 地域と業種が決まっていて、1回分の件数が必要 | 買う | 条件を選べば、すぐ一覧が届く |
| 毎月作り直す、業種や地域を変えて何度も作る | ツールで集める | 件数ごとの費用がかからず、必要なときに作り直せる |
| 新しく掲載された会社だけに連絡したい | ツールの差分収集 | 前回の収集分と比べて、新しい会社だけを取り出せる |
| 国や自治体が名簿を公開している業種 | 公的名簿を使う | 無料で取れ、電話番号などの有無は名簿ごとに違う |
買う場合に、先に確かめられること
買うことを選ぶ場合は、購入前に確かめられることを使うと、届いてからの問題を減らせます。リストハブでは、地域と業種を選ぶと該当する件数がその場で出て、条件を選んで件数と一覧を確かめるところまでは、会員登録も料金も不要です。見積りの画面では、実際に届く CSV の先頭10件を確認でき、電話番号やメールアドレスの重複は、まとめてから購入できます。見積りの項目の選び方は、営業リストを買う前に決める5つで説明しています。
買う前に業者へ確認しておくと、届いた後の説明が楽になる点は次の4つです。
- データを集めた日と、最後に更新した日
- 電話番号やメールアドレスなど、使う列の埋まり具合
- 並び順の決め方(五十音順、登録順、地域順など)
- 連絡先が違っていた場合の交換や返金の条件
自分で集める場合の流れ
自分で集める場合は、営業リスト作成ツール「IZANAMI」のような収集ツールを使います。業種・エリアなどの条件を決めて掲載サイトから会社名・住所・電話番号・メールアドレス・問い合わせフォームのURLを集め、重複をまとめます。差分収集を使うと、前回の収集分と比べて新しく掲載された会社だけを取り出せます。
IZANAMI は月額7,800円で、収集数に上限はありません(初期費用4,400円)。契約は12ヵ月で、内容は料金プランのページで確認できます。自分で集めたリストも、収集元によって電話欄の番号が会社の番号とは限りません。東京都の販売店30店を調べたGoo-netは、電話欄が30店とも0078の転送番号で、池袋の美容室30店を調べた楽天ビューティは、電話欄が30店とも050の予約番号でした。番号の先頭で種類を分ける方法は、営業リストの電話番号は会社につながる?で説明しています。購入と自作の費用の比べ方は、営業リスト購入の相場と選び方にまとめています。どこから会社を集められるかを先に知りたい場合は、法人リストの集め先7つを読んでください。
使い始める前に整える|除外リストと結果の記録

確認が終わったら、連絡を始める前に次の3つを整えます。
- 除外リストを作る:既存の取引先、過去に営業を断られた会社、連絡しない会社を別のシートにまとめ、リストと照合して該当する行を消します。照合には、電話番号の列を使うと漏れが少なくなります。
- 結果の列を足す:「不通」「受付で断られた」「担当者不在」「話せた」「資料送付」など、連絡の結果を入れる列を作ります。結果を入れておくと、次に同じリストを使うときに、つながらなかった行を外せます。
- つながらなかった行を集計する:一定期間ごとに、不通の行の数をリストの件数で割って確認します。この数字が基準を超えた場合は、リストを入れ替える時期の判断に使えます。
この記録を続けると、どの集め方のリストが、どの手段で使いやすかったかを、自社のデータで比べられるようになります。
よくある質問
Q1. 買った営業リストが使えないのはなぜですか?
古い連絡先、重複、業種のずれ、空欄、営業お断り先の混在のどれか、またはその組み合わせです。リストを上・中・下に分けて抜き取り、どの原因に当たるかを数えると、業者に連絡する内容も決まります。
Q2. 抜き取りは何件すればよいですか?
決まった件数はありません。上・中・下の3区間から同じ件数ずつ選ぶことが条件で、各10件から20件で状態の目安は分かります。判断を厳しくしたい場合は、件数を増やします。
Q3. 使えなかったリストの返金はできますか?
返金や交換の条件は、業者との契約書や見積りに書かれた内容で決まります。届いたらすぐに確認を行い、結果の表を添えて連絡すると、条件に当てはまるかを調べてもらいやすくなります。
Q4. 重複はどうやって見つけますか?
電話番号の列で重複を数えます。Excel なら「データ」の「重複の削除」で、削除された件数が分かります。実行する前に、別名でファイルを保存しておきます。社名と住所も合わせて見ると、本店と支店の違いか、表記違いかを区別できます。
Q5. 買うのと自分で集めるのとでは、どちらがよいですか?
1回分の件数が必要で、地域と業種が決まっているなら、買う方法が合います。毎月作り直す、業種や地域を変える、新しく掲載された会社だけを追いたい場合は、ツールで集める方法が合います。どちらも、届いたあとに今回の手順で状態を確かめてから使います。
Q6. 営業リストを買うことは、法律で問題になりませんか?
営業リストを買うこと自体を一律に禁じる決まりはありません。ただし、担当者名や代表者名のような個人の氏名を含むリストは個人情報保護法の対象になり、提供を受ける側にも、提供元の名称や取得の経緯を確認して記録することが求められます(法第30条)。詳しくは個人情報保護委員会のガイドライン(第三者提供時の確認・記録義務編)で確認できます。購入前の確認項目は、営業リスト購入の相場と選び方にもまとめています。
買う場合の件数は、リストハブの無料サンプルで、地域と業種を選ぶだけで確かめられます。自分で集める場合は、IZANAMIで、必要な条件のリストを作れます。
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